クルーズ船の乗客へのワクチン接種の義務化を巡りる裁判で、義務化の阻止を求めたフロリダ州の訴えが認められました。
CDC疾病対策センターは、クルーズ船再開のガイドラインとして、乗客の95%以上、乗組員の95%以上が接種を完了している場合としていました。フロリダ州は、CDCの規制がクルーズ業界に打撃を与え、フロリダに経済的損害をもたらすとし、フロリダ州内の 港から出航するクルーズ船について、取り急ぎ規制の差し止めを求める訴えを裁判所に起こしていました。
18日金曜日、連邦地裁は、クルーズ船でのワクチン接種の義務化はCDCの権限を越えている可能性が高いとし、フロリダ州の訴えを認めました。その上で、連邦地裁は、7月18日以降はCDCの規制を推奨とし、拘束力はないとの判断を下しました。
これに伴い、クルーズ運航会社大手ロイヤル・カリビアンは、フロリダ州から出航する船に限り、 7月2日からワクチン接種は任意とし、船上で感染対策を行うとしています。クルーズ船レビューサイト編集長は「未接種の人には船上で規制が設けられ、接種完了者とは異なる船旅になるでしょう。」と語りました。ロイヤル・カリビアンによると、ワクチン未接種の16歳以上の乗客には感染検査費用として136ドルを追加し、屋内でのマスク着用を義務化。船上で行われるいくつかのショーやイベントは接種完了者のみに限定、また、未接種の人には、レストランの利用時間を制限するとしています。
連邦地裁はCDCに対し、クルーズ業界再開の妨げにならない規制の代替案があれば、7月2日までに提出するよう指示しました。